食行動障害および摂食障害群にはいくつもの疾患が含まれています。そのうち主なものを説明します。
身体症状としては、性別・年齢などから期待される最低体重を下回る体重となり、その判断はBMI(後述)によってなされます。それだけでなく、そういう事態になっても体重の増加または肥満になることへの強い恐怖や回避の行動を取り続けます。同時に自分の体重や体型に対する認知に歪みが出て「自分はやせていない」と思い込んでおり、周囲との関係が悪化することがあります。
それに加えて過食・おう吐というような行動が見られたり、極端な低体重が続くと脳の萎縮が見られたり、場合によっては生命の危機にもつながるため必ず早期に内科や摂食障害外来の受診をお勧めします。
神経性やせ症と同じく、年齢・性別から期待される体重を有意に下回る低体重となります。
ただし神経性やせ症のように自分の体重や体型に対する認知のゆがみややせ願望・肥満恐怖と言う心理を持ち合わせていません。
従って「やせること、太らないことへのこだわり」と言うよりも、食に対する何らかの背景(例えば母親との関係や味覚過敏・口内過敏などさまざまな事情)を持ち合わせた状態である事が多いようです。
神経性過食症の特徴は「むちゃ食い」と呼ばれるように、大量の食べ物を詰め込むように一気に食べていくことが特徴です。その行動を自分の意志ではコントロールできず、その結果増加する体重を防ぐために、下剤を飲んだり、自己誘発性のおう吐を繰り返すことになります。
やせ症と同じく、体重の増加が自己評価につながっているため、食べることをやめられない自分を責めたり、気分の浮き沈みが激しく見られます。
過食と下剤・おう吐などのバランスで一見体重の増加が見られなかったり、適正体重の範囲である場合もあるので注意して食行動を見守ることが大切です。
摂食障害群に関しては、その一つの目安として体格指数が使われます。
その時に一般的に用いられる指標にBMI(ボディ・マス指標 Body Mass Index)があります。
BMIの計算式は 体重(kg)÷ (身長(m)の2乗)です。*身長はメートル換算であることに注意
その計算の結果、日本人(成人)では一般的に言って、18.5未満になると「低体重」 25以上を「肥満」と判断されます。
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