このテーマでは、いくつかのこころの問題について簡単な説明をしてます。もしかしたら自分が当てはまると思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、くれぐれも自己診断せずに、気になる場合は必ず信頼できる専門の病院に受診してください。その上でもしもメンタルなケアが必要な場合は、私たちカウンセラーにご相談いただければ、と思います。
さて、前回はうつ病を取り上げました。うつ病は現代社会では良く見られ、その現れ方も人に世ってさまざまです。例えば、ある程度症状が治まった寛解状態と言われる状態がほとんだ現れない方も居れば、中には様々なうつ病エピソードはあっても、その間に全く症状の出ない時期が何年も続く方もいらっしゃるようです、それにくらべ今回取り上げる持続性抑うつ障害は、このような抑うつエピソードが、ほとんど1日中見られ、少なくとも2年間(子どもや青年期は1年間以上見られることがあるという状態です。
いわば慢性のうつ状態で遷延性の抑うつ気分が特徴です。ちなみにこれまでは気分変調症と呼ばれていました。
いつも通りDSM-5から診断基準を抜粋すると、
A..抑うつ気分がほとんど1日中存在し、それのない日よりもある日の方がお置く、その人自身の言明または他者の観察によって示され、少なくとも2年続いている。
B.抑うつ症状は以下のうち2つ以上存在する
(1)食欲の減退または増加
(2)不眠または過眠
(3)気力の減退または疲労感
(4)自尊心の低下
(5)集中力の低下または決断困難
(6)絶望感
などなどですが、こういう状態が見られても「私はいつもこんな風です」「昔からこういう暗い性格でした」的な語られ方になるかもしれません。いずれにしても双極性障害のように躁病的エピソードが見られたりすることはなく、一定の気分状態が続きます。
このような気分状態でも、日常生活が何とか滞りなくやれているのなら良いのですが、仕事や人間関係にまで影響を与えるようになるとやはり病院に受診する必要があるでしょうね。その上で、カウンセリングが必要ならばどうぞご連絡ください。
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