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「わたしから見ると、定型の人は自閉症スペクトラムの人へ共感する力が弱いです」

このタイトルの文章は、ある自閉症スペクトラムの方のブログを拝見していて見つけた文章です。一般に自閉スペクトラム症の方は、相手の気持ちというか、言葉や行動の背景にある意図や目的を感じ取ることが苦手だといわれています。

 

確かにそういうことはあるでしょうが、逆に定型発達の人たちはそういう自閉スペクトラム症の方々の特性に対する理解が不足しているということも言えるのではないでしょうか。

と、言うか、相手の言動の背景の意図や目的がわかって当たり前だと思い込んでいるため、そうでない場合と言うのを想定していません。

 

特に日常的な場面で、ある時自分と相手とのやり取りに不都合が生じてから、やっと「ん?なんで?」と思い始めるという方がほとんどでしょう。

 

こういう場合、「自分としては相手にこういう風に反応してほしい」あるいは「きっとこういう時はこういう反応を見せてくれるはずだ」という願いや思い込みが前提としてあります。

それがかなわない時、ある意味では不満と言うか、怒りみたいなものが湧いてくるのでしょう。

 

しかしよくよく考えてみると、その願いや思い込みは一方的にこちらが胸に秘めている前提なわけで、相手(自閉スペクトラムの方)がそれに応じた反応をしないからと言って文句の言えた義理ではないでしょうね。

 

確認しておきますが「相手の気持ちがわからない」ということは、「知的な面で理解できない」のではありません。

「(定型の人が)察すべきところ(だと思っているところ)を、即座に察することができない」と言う意味なのです。


それは、先にも書いた通り、なんとなく定型者の側に「察してもらいたいのに、察してもらえない」ことの不満へとつながります。そしてそこから、相手の態度を「障害」扱いしているような気もしますね。

 

しかし人間関係の問題は、どちらか一方に責任を負わすものではなく、「関係性」の問題が顕在化したものだ、と捉えた方が建設的だし、客観的な見方でしょう。

そうでないと、やはり多数派に比べ、責任を押し付けられた少数派は分が悪くなってしまいます。

 

そんなことを考えました。どうでしょうか?

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