近づきたいけど、足が動かない。
甘えたいけど怖くて感情を抑えてしまう。
人の心の中は、ある種のバランスによって動いています。
何か一つの思いだけが一方的に心の全面を占めてしまうということはないようです。
例えば「近づきたいけど、近づくと拒否されたり、飲み込まれたりしないか、と不安が沸き起こってくる」「甘えたいけど、そんな子供っぽい感情を見せると拒否されたり、無視されやしないかと不安になる」など。
確かにそうですね。安心を求めるとかなえられなかったらどうしようと不安になるのです。その不安が優っている時、逆に「近づかないでおこう」「傷つけられるぐらいなら感情を抑え込んでおこう」と。
最近私はこのアンビバレンスなあり方が、「愛着」という感情的な絆を巡る基本形ではないだろうか、思うようになっています。
例えて言えば、車のアクセルを踏み込みながら、怖く同時ブレーキを踏んでいる状態です。この状態を長く続けていると、エンジンはオーバーヒートしてしまい焼けついてしまう。
普段関わっている子どもたちの様子を見ると、親子の間でも同年代の子どもたちとの関係においても、オーバーヒートを起こしてエンジンが動かなくなっている状態の子どもたちがたくさんいます。
どうすればいいのでしょうか?
少し考えてみたいと思います。
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