いじめ防止対策推進法が本日28日施行されましたね。
これで確かに「いじめ」と言われるものに法的な裏付けのある対策が取られるようになたわけです。
やはり「いじめ」というものに対して、毅然とした態度をとれる裏付けとしての法律が制定・施行されたことはある意味前進だと思います。
ただ、では具体的にどうすればよいのか、ということに関しては、手探りの状態を抜け出ていません。たとえば大阪で、いじめや問題行動をレベルに分けて対応を規定したり、東京では学校に「目安箱」を設置して生徒からの直接の声を吸い上げようとしている取り組みが報道されています。
いじめの兆候を早くつかみたい、とかいじめに対する対応のバラツキを無くしたいという理由があってのことなのでしょうが、やはり対症療法の域を出ていないし、なによりその加害者達に「なぜいじめはいけないのか」という根本的な指導に対する解決策はそう簡単に出てくるものではないでしょうね。
加えて「いじめ」の定義を定めた結果、この行為は「いじめ」であるのか「いじめでない」のかが問題となってしまったり、その判断によって対応が変わってきたりすれば、おかしなことになります。
もっと本来的に言えば「いじめ」という言葉を使ってひとくくりの議論にしてわかったような気になってしまうこと自体に問題があるかも。抽象的な言葉を使うと、なんだかわかったような気になってしまいますが、抽象的な正論ほど役に立たないものはないですからね。
「いじめ」という言葉を外して「相手に嫌な思いをさせてはいけない」ぐらいの具体的な言葉で表した方がわかりやすく、むしろ的確な共通理解がされるような気がします。
如何でしょうか?
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