昨日もとりあげました「ランドセル俳人の五・七・五」小林凛くんの著書よりまたいくつか句を取り上げたいと思います。
小林凛君は小学校で壮絶ないじめに会い、「もう、僕は退学する!」と宣言して自主的に「張り切って不登校」を選択した11歳の男の子です。産まれついて障害を持ち、それだけでも大変な毎日なのに、更なるいじめにも無理解な学校に行く必要を感じなくなり、生きる希望として俳句を読み続けているとのことです。
その中からいくつかの句を。
「苦境でも力一杯姫女苑(ひめじょおん)」
車道の脇に白い花が咲いていました。排気ガスの凄い環境でも小さな花をたくさん咲かせていました。僕は今、学校でいじめられていますが「力一杯」という言葉が浮かんできました。(文章も小林凛くん 10歳)
「尺取虫一尺二尺歩み行く」
いじめられて学校を休んでいます。道で尺取虫に出会いました。人生あせらずゆっくり行こうと思いました。(文章も小林凛君 11歳)
もちろんいじめや不登校をテーマにした句ばかりではありません。子どもの純粋な感受性に裏付けられた心動かされる句もたくさんあります。
すごいなぁ。
最後に祖父母や母親が凛君に問いかけた会話をもとにした句を載せたいと思います。
「生まれしを幸かと聞かれ春の宵」
『ランドセルの俳人 五・七・五』小林凛 ブックマン社より
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