12月5日の朝日新聞の朝刊に「ねむの木学園」の宮城まり子さんの記事が載っていました。
内容は来年で45周年を迎える「ねむの木学園」で早くから取り組まれている絵画表現についてでした。
宮城さんは言います。
「自分を表現することは自分で立って走っていくこと」
具体的には絵を描くことを通じて、肢体不自由児は自分自身の感性を豊かに表現できるのだ、ということでした。
この言葉は私はとてもよくわかります。
というのは私は以前肢体不自由児と関わっていたからです。そして彼らと絵画療法や箱庭療法、コラージュ療法などを行いました。その時に表現された内容の多彩で豊かな内容に驚かされたことがあります。
もちろん人それぞれで、絵画表現が不向きな子どももいますが、私が関わったSくんは箱庭を通じて見事に自分の物語を作り上げてくれました。その表現は感動を呼ぶもので、私自身「これはすごい」と思ったものでした。
昨日は「行動・身体・心理」という3つのチャンネルを通じて人は内界からのエネルギーを外界に流れ込ませているのではないかと書きましたが、肢体が不自由であるということは、身体活動で消費されるエネルギーが消費されずに、心理的な表現活動(イメージやことば)に昇華されていくのではないのだろうか、それこそ本当に行動できない分だけ心理表現が豊かになるのではないだろうかと思わされた経験でだったのでした。
そういう意味で
「自分の足で立つことが難しい肢体不自由児」であっても
「絵画等で自分を表現することで、(心理的には)自分で立って走っていく」ことができるのだという宮城さんの言葉に納得させられます。
みなさんはどう思いますか?
コメントをお書きください